株主優待大好き主婦が企業分析に挑戦中💖
私の企業分析は、決算書はかる~く見るだけ。(なぜなら、苦手だから…笑)
主に企業の成長性、その企業が属する分野の成長性を調べあげ、そこに安全性と割安性を考慮した上で「買い」の判断を下しています。
素人の個人的見解で書かれているため、投資判断は「自己責任」でお願いします。
私の夢は専業投資家となり、夫を専業主夫にすること! そしてこのブログを通して、投資を楽しく学んでくれる人を増やすこと♡
ワクワク楽しい株式投資で、多くの人が豊かで幸せな人生を手に入れることができますように♬
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🌈(9214)Recovery International㈱について
●訪問看護師が足りない問題を解決したい
●一人でも多くの看護師に、訪問看護の仕事を理解してもらい、チャレンジできる教育環境、安心して就業できる労働環境を提供したい
●社会問題の一つとして注目されている介護離職を防ぐため、訪問看護というサービスを世の中に浸透させること(介護離職した人の中には、訪問看護を知っていれば離職せずに済んだ人が少なくない)
🌷成長性
✅ 過去3年の業績
まずはそこをチェックしよう!
営業利益 7.6倍
経常利益 7.4倍
当期純利益 7.7倍
(19/12期→21/12期)
(出典:Recovery International㈱ IR資料)
🔸主力事業の成長率
訪問看護サービス事業の単一セグメントであるため同上。
✅Recovery Internationalの強み
強みは「商品開発力」「価格競争力」「販売力」「マーケティング力」「マネジメント力」のいずれかに分類する。
強みが見つけられない企業には投資してはいけない。
Recovery Internationalの強みはどこにある?
「価格競争力」「販売力」「マネジメント力」
この3つだと特定したよ。
🔸価格競争力
IT化推進による新たな訪問看護モデルの構築。
①効率性を重視した訪問看護エリアの設定
→効率性を高めたエリア設定により移動時間短縮。1日あたりの訪問件数が4~5件ぐらいしか訪問できなかったところを、1日あたり6~7件を実現。
②拠点事務オペレーションコストの抑制
→全拠点の保険請求事務・電話対応等について本社一括管理を行うことでオペレーションコストを抑制している。(一部外注アリ)
訪問を行う従業員にとって、訪問に注力できる環境ができていることも効率化に寄与しているといえる。
競合他社と同等の商品を割安に設定できる力のことだ。
価格を下げて販売できることだけでなく、
同じ売価でもコストを下げる工夫は強みのひとつになる。
訪問1件当たりの単価に差はつけられない。
いかにコストを抑えるかは重要だね。
🔸販売力
看護師等の地域連携活動による利用者獲得に強み
→営業専門部署を置かず、訪問看護サービスに従事している看護師等が直接地域連携機関とコミュニケーションを取ることで、認知度向上と信頼関係を構築。
→新規利用者の獲得と、その後の利用者の状態報告等を通じて継続的に連携をとることでリピート獲得にも繋げている。
※看護師等とは、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士を指す。
※地域連携機関とは、主に居宅支援事業所のケアマネジャーや医療機関の相談員。
🔸マネジメント力
現場を熟知した看護士の大河原社長、前職が大手監査法人所属であった公認会計士の柴田旬也取締役とのタッグにとても期待している。
在宅医療業界はIT化、効率化が遅れている業界のひとつであり、他社にはなかなか実現できないこと(上記「価格競争力」「販売力」の強み)をなぜ実現できたのか?
過去のインタビュー記事で大河原社長は、監査が前職である柴田取締役の参画が大きかった、「営業も含めた運営方針を体系化し現場に落とし込んでくれた。」と語っている。
企業にとって、有効な内部監査機能となるには何が必要でしょうか?
それは価値の提供です。有効な内部監査機能とは、企業がすでに知っている内容について深く掘り下げるだけでなく、新たな発見と見解を示し、そうした洞察を収集する新たな方法を提供するものです。(引用元:KPMG 内部監査を通じた価値の追求)
経営が難しいと言われる訪問看護ステーションの運営の中で、訪問看護のあるべき姿(理想)とビジネスとして存続していくことのバランスをうまくとっていく事は非常に重要である。
現場の声と経営の在り方、大河原社長と柴田取締役がタッグを組むことで、会社も職員も利用者も共に利益を分かち合える環境を整備していくことが可能になると考える。
私たちは、これまでに世界の誰も経験したことのない超高齢社会を生きている。シニア関連のビジネスは、この数年で急拡大したが、…
✅強みを特定した根拠・理由
🔸価格競争力
全国訪問看護事業協会 「訪問看護事業所におけるサービス提供の在り方に関する調査研究事業」の調査によると、訪問1回あたりに換算すると、利用者宅での滞在時間に対して、訪問以外の時間が同程度かかっていることがわかる。(利用者宅に平均65分滞在し、その他、準備・移動・記録・ケアカンファレンス等に58分かかっている。)
報酬の請求に係る事務処理、衛生材料等の在庫管理、仕入れ業務 等を事務職員で行っている事業所は、看護師一人当たりの訪問件数も多くなり、この訪問件数が利益を確保するうえで重要なポイントになる。
IT化推進により新たな訪問看護モデルを確立し、しっかり効率化を進めたことで、2021年12月期は1人あたりの月別訪問件数が92件という実績となった。(2019年は82人、2020年は86人)
IT化推進による「新たな訪問看護モデル」という強みの成果が数字に表れており、強みを発揮していると言える。
🔸販売力
2020年12月期に開始した地域連携活動の成果により、2021年12月期売上高は前年比46.5%増となっている。
スタッフ全員にスマホを貸与し、現利用者の状態報告(ホウレンソウ)を継続しやすいツールを使用、ケアマネや医療機関の相談員等の地域連携機関との連絡を密にとり信頼関係を構築することにより、リピート獲得に繋げている。
看護師等の営業活動については、看護士である大河原社長や理学療法士である役員が実際にやってみせることで、現場の看護師たちに納得して動いてもらえるようになり、他社にはない「販売力」の強みと考える。
🔸マネジメント力
業界が抱える課題
●訪問看護の認知度が低い
●紙文化中心の非効率経営
●訪問看護人材の不足
(引用元:Recovery International㈱ IR資料)
看護師としての大河原社長の現場経験と、監査人としての知識を活かし「企業価値向上」を目指す柴田取締役のタッグで、訪問看護のあるべき姿(理想)と経営を両立させながら、業界全体の課題解決に真摯に取り組んでいることがみてとれた。
訪問看護師の不足について大河原社長は「看護師は完全に売り手市場」である事実をとても意識しており、スタッフが安心して働ける環境を整えるため、規模の拡大、さらなる業務効率化により利益を生み出し、一般企業以上に福利厚生を充実させていきたいと語っている。
訪問看護師が魅力ある職業となってこそ、「最期は自宅で」と望む利用者の願いも叶えられるようになる。
また、リカバリーインターナショナルでは、訪問看護未経験者を多く採用し、その育成にとても力を入れている。
訪問看護は医師と同行ではなく看護師のみで訪問するため、ベテラン看護師の割合が多く平均年齢4~50歳と言われる中で、2~30歳と若い看護師が多いのが特徴。
新人看護職員の教育・研修の状況
●7割のステーションで、新人看護職員は5回未満から1人で訪問を開始している。(中央値 3回目)
訪問看護ステーションでは、OJTによるトレーニングの仕組みが不足している。
●新人看護職員に対し、新人講習会等を受講させていないステーションが47.6%に上る。(引用元:日本看護協会 「訪問看護事業所数の減少要因の分析及び対応策の在り方に関する調査研究事業」)
※OJTとは、実際の職務現場で業務を通して行う教育訓練のこと
多くの訪問看護ステーションでOJTによるトレーニングの仕組みが不足している中で、リカバリーインターナショナルでは3カ月間の研修期間を設け、新人が安心して独り立ちできるプログラムを組んでいる。
訪問看護師不足の理由のひとつとして、看護師のキャリア構築の中で「訪問看護」が本流になかったということを大河原社長は挙げている。
現在は看護学校でも訪問看護について学ぶ機会があり、訪問看護に興味を持つ若い看護師たちが増えてきた。
業界の課題解決に寄与する「訪問看護師の育成」であるが、研修期間は新人は売上貢献しないため、少人数の小規模事業所ではなかなか難しい。
「訪問看護サービス」に特化したリカバリーインターナショナルだからこそできることであり、会社を発展させながら社会貢献したいと考える大河原社長の想いが強く表れている部分だと感じた。
「想い」と「経営」の両立。
それを可能とするマネジメント力に今後も期待している。
✅強みが継続する理由
🔸 強みを生かせる市場の機会
それを活かせる市場の機会があるかも重要だ!
調べてみよう。
75歳以上の後期高齢者が人口の2割に達すると予測される2040年に向け、市場規模は拡大。
訪問看護ステーションは経営が難しく、毎年多くのステーションが開業するものの、経営が成り立たずに廃業が多いという問題も抱えている。
訪問看護ステーションの多くがスタッフ5人以下の小規模事業所であり、365日24時間対応が望まれる中で、人員がすくないほどオンコール(休日夜間対応)や事務処理等 訪問以外の業務の負担が重くのしかかり、経営とのバランスがとりづらくなる。
今後高齢化の加速で需要が拡大していく中で、安定してサービスを提供していくにあたり、訪問看護ステーションの大規模化が推進されている。
リカバリーインターナショナルでは基本的に1事業所11人体制(看護師6名・リハビリ職5名)を取っており、スタッフの急な休みや無理のないシフトを組める仕組みを構築し、常に安定したサービスが提供できる態勢を整えている。
今後拡大していく市場と大規模化推進の流れの中で、シェアを広げていける実力があると考える。
🔸 成長戦略
✔ 短期成長戦略として、首都圏中心のドミナント戦略(地域を絞って集中的に出店する経営戦略)
→ドミナント展開の場合は黒字化に1~2カ月、ドミナント展開でない場合は8カ月~10カ月程度かかるため
✔ 年間4~7拠点の新規開設を予定
🔸 成長のための投資傾向
主要KPIを「延べ訪問件数」と設定。
その増加要因である「新規利用者獲得数」「訪問スタッフ数」「拠点数」の増加に力を入れていく。
✅3年後、現在に対してどれくらい成長しているのか
🔸業界シェア
ケアプロ株式会社 第22回日本看護管理学会学術集会 発表資料によると、過去10年で訪問看護市場は265%成長。(年平均成長率は11%)
業界成長率を上回る成長を遂げているリカバリーインターナショナルは、今年2月(2022.2月)にIPO(新規上場)し、大きな資金調達によりこれから本格的に事業拡大し、独自の強みを活かしシェアを拡大していくと予測する。
🔸売上・利益成長目標
2022年12月期、2023年12月期は、売上高は130%から140%成長、
営業利益率は10%から13%を確保を目指す
≪計画≫
2022.12月期 売上高1,500百万円、当期純利益133百万
2023.12月期 売上高2,083百万円、当期純利益184百万円
そのストーリーにワクワクできたなら、
次は「割安性」「安全性」のチェックだ。
業界の課題解決に取り組みつつ、利益を出していく。
看護師が安心して働ける環境を作ってほしいね。
とても社会的意義のある企業だと思う。
ワクワクするね♬
🌼 割安性
✅PER
割安性の判断には、PERの要素に加え、
利益成長率も考慮したPEGレシオを使おう。
✅PEGレシオ(目安0.7以下)
来期予想 ⇒0.51
投資の目安は0.7~1.0以下。
0.5以下で極めて割安、1.0で適正、2.0で極めて割高と判断するぞ!
今期と来期を並べることで、『1年後』の割安性を想定しよう。
🌻安全性
目安は以下の通り。
✅流動比率(目安 120%以上)
247%
✅自己資本比率(目安 30%以上)
💥想定されるリスク
看護師等の人材不足により、予定している拠点数増加などの事業拡大が鈍化すること。
IR(投資家向け広報)に直接確認したよ。
現時点では看護師等の雇用はしっかりと確保できており、人材の不足による成長鈍化のリスクについてはそれほど心配ないとのニュアンスの言葉を受け取った。(会社目標 今年度4拠点・来年度7拠点増設に対して)
リカバリーの看護師等の離職率については、13%くらいであるとのこと。
また、採用担当専任者を2名置き自社の採用サイトを立ち上げ、求職者に対し入社後の流れ、研修内容などの情報を提供するとともに、採用コスト(求人紹介サイトへ支払う手数料)の削減にも努めているとのこと。
※現在約7割が紹介サイトからの採用
求職者のほとんどが、応募前に「どんな会社か?」をネット検索してリサーチする時代である。
採用サイトから得られる情報により、「リカバリーで働く自分」を想像しやすくなることで安心感につながり、応募数増加にも繋がっていくと考える。
その他、看護師向けメディア「ナーステート」も運営。
看護師の持つ数々の悩みに答える記事を定期的に更新し、「訪問看護」に対する認知を広げる努力もしている。
日本看護協会「訪問看護の伸び悩みに関するデータ」によると、訪問看護業界の離職率は15.0%、病院の離職率12.6%に比べ、離職率が高い傾向がある。
離職の理由については、結婚・出産等は別として、
●一人でケアすることでの身体的負担
●オンコール(休日夜間対応)の負担
●一人で訪問することに対する責任と不安(教育体制の不整備)
●他職種連携(必要な情報収集をして状態報告を行うという責任)に対する精神的負担
●病院と比べ給与水準が低いという処遇の悪さ(病院勤務看護師と比較して月額約4万円低い)
リスクのヒントをもうひとつもらったよ。
効率性を高めたエリア設定により移動時間短縮。1日あたりの訪問件数が4~5件ぐらいしか訪問できなかったところを、1日あたり6~7件を実現。
📈投資開始日&取得価格
投資開始日
H22.3.15
取得価格
1,665円
📈投資終了日&売却価格
投資終了日
2023.6.26
保有期間
1年3か月
売却価格
3,000円
結果
プラス180%
売却理由
PER32倍÷成長率17%=PEGレシオ1.9
割高圏内に入ったため、売りの原則に従い売却。
今後も継続して成長を期待できる企業であり、また割安水準に株価が下がった際には応援のため投資したい。